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「帳簿をつけなければいけないのはわかっているけど、何から始めればいいかわからない」——そんな方に向けて、個人事業主の帳簿の基本をわかりやすく解説します。
帳簿の知識は最初は難しく感じますが、会計ソフトを使えば記帳の大部分を自動化できます。まず仕組みを理解してから、ソフトで実践するのが近道です。
・帳簿が必要な理由と保管ルール
・単式簿記と複式簿記の違い
・基本的な勘定科目の種類
・会計ソフトを使った記帳の流れ
帳簿が必要な理由
個人事業主は、事業の収入・支出を記録した帳簿を作成・保管する義務があります(2014年以降は白色申告でも義務)。帳簿をつける目的は主に2つです。
① 確定申告書の作成:年間の売上・経費を集計して所得を計算するために必要です。帳簿がなければ、確定申告書を正確に作成できません。
② 税務調査への対応:税務署から調査が入った場合、帳簿と領収書を提示して申告内容の根拠を示す必要があります。
・青色申告:7年間(一部5年間)
・白色申告:5年間
※電子データでの保存も条件を満たせば可能
単式簿記と複式簿記の違い
帳簿の記録方式には「単式簿記」と「複式簿記」の2種類があります。どちらを選ぶかによって、青色申告特別控除の金額が変わります。
単式簿記(簡易簿記)
家計簿に近いシンプルな方式です。収入と支出を1行ずつ記録するだけでOKです。記帳の手間は少ないですが、青色申告特別控除は10万円控除にとどまります。
5/10 売上 50,000円 A社制作料
5/12 消耗品費 1,500円 文房具購入
複式簿記
1つの取引を「借方(左)」と「貸方(右)」の2面から記録する方式です。収入・支出だけでなく、資産や負債の変動も把握できます。最大65万円控除を受けるために必要です。
5/10 (借方)普通預金 50,000円 / (貸方)売上 50,000円
5/12 (借方)消耗品費 1,500円 / (貸方)現金 1,500円
複式簿記は慣れるまで難しく感じますが、会計ソフトでは取引の内容を入力するだけで自動的に仕訳が作成されます。借方・貸方を自分で考える必要はありません。
覚えておきたい基本の勘定科目
勘定科目とは、取引の内容を分類するためのラベルです。代表的なものを覚えておくと、記帳の際に迷いにくくなります。
| 勘定科目 | 主な内容 |
|---|---|
| 売上 | 事業による収入 |
| 通信費 | インターネット料金、スマホ代 |
| 交通費 | 電車・バス代、出張費 |
| 消耗品費 | 文房具、10万円未満のPCなど |
| 地代家賃 | 事務所家賃、自宅按分分 |
| 外注費 | 業務委託・フリーランスへの支払い |
| 広告宣伝費 | ウェブ広告費、名刺代 |
| 新聞図書費 | 業務関連の書籍・雑誌代 |
| 接待交際費 | 取引先との会食・贈答品 |
| 普通預金 | 銀行口座の残高 |
| 現金 | 手元の現金 |
※勘定科目の名称や使い方はソフトによって若干異なる場合があります。
会計ソフトを使った記帳の基本的な流れ
会計ソフトを使えば、次のような流れで帳簿管理が進められます。
① 銀行口座・クレジットカードを連携する
freeeやマネーフォワードでは、銀行口座やクレジットカードを登録すると明細が自動で取り込まれます。手入力の手間を大幅に減らせます。
② 取り込んだ明細に勘定科目を割り当てる
自動取り込みされた明細に、「これは通信費」「これは消耗品費」と勘定科目を設定します。一度設定すると次回から自動提案されるようになります。
③ 現金払いの取引は手動で入力する
銀行やカードを経由しない現金支払いは手動で入力します。スマホアプリで領収書を撮影して取り込める機能を持つソフトも多く、現場ですぐに記録できます。
④ 月1回程度まとめて確認する
毎日入力しなくても、週1〜月1程度でまとめて確認・修正する習慣をつければ年末に慌てずに済みます。
「完璧にやろうとしない」ことが続けるポイントです。勘定科目の分類が多少ズレていても、後で修正できます。まずは記録を残す習慣をつけることを優先しましょう。
どの会計ソフトが帳簿づけに向いているか
初めて帳簿をつける方には、操作がわかりやすく日本語ガイドが充実したソフトが向いています。
・簿記の知識ゼロから始めたい → freee(画面の指示に従うだけで仕訳できる)
・銀行・カードの自動連携を重視したい → マネーフォワード(連携先2,300社以上)
・電話で相談しながら進めたい → やよい(電話サポートあり)
まとめ
🟢 65万円控除を目指す → 複式簿記で記帳+e-Tax申告
⚪ 手軽に始めたい → 単式簿記(10万円控除)でもOK
💡 会計ソフトを使えば、簿記の知識なしで複式簿記の記帳が可能
📝 帳簿は青色申告なら7年間の保管が必要
最初から完璧にやろうとせず、まずは会計ソフトを使って記録を始めることが大切です。慣れてくれば自然とスムーズになります。